平成18年3月27日第64回:佐賀県原子力安全連絡協議会(知事説明抜粋)
○古川会長
それでは、冒頭の部分だけ立って発言をさせていただきますが、委員の皆様には、原子力安全行政について、日ごろ何かと御理解と御支援を賜っておりまして、この場をかりまして、厚く御礼を申し上げます。
昨日、玄海町、そして佐賀県ともそれぞれ九州電力に対して、玄海3号機プルサーマルの事前了解書を手渡しました。本日は、このことについて御説明をさせていただきます。
また、24日には、全然別件でありますけれども、金沢地方裁判所におきましては、志賀原子力発電所2号機の運転差し止めの判決というものもありました。これも非常に関心の高い事項であると思いますので、そういったことを背景にして、玄海原子力発電所の耐震安全性はどうなのか、そういったことについて、原子力安全・保安院から御説明を後でお願いをします。その後に、普通この場で行っております発電所の運転状況、環境放射能調査、温排水影響調査などの議題について御報告をさせていただきたいと思います。
それでは、以下、内容について座って説明をさせていただきます。
これは、これまでの経緯についてということでありますが、平成16年の5月28日に計画が出されて以来、ずっと議論を重ねて進めておりましたが、私どもは、常に安全性の確保が、この事前了解をするかどうかの大前提だということを申し上げてまいりました。電力事業者、国、そして県と3回にわたって、賛成、慎重、両方の方々の御意見をお伺いするという公開討論会も行いました。そうしたことに立った上で、県としてことしの2月に安全性についての判断をいたしました。
その中身は、幾つか論点がありましたけれども、推進派の御意見、慎重派の御意見、そういったことをそれぞれ並べた上で、県としてどっちの方にくみするか、どのように考えるか、そういうことで判断をいたしました。
また、立地町である玄海町が同意をするかといったことが非常にまた大きな要素でありますし、さらには、隣接地である唐津市の理解が得られるのかどうか、さらには、県議会でどのような判断があるのか、そういったことをもとにして、最終的には国の責任者である二階経済産業大臣の確約というものが得られたということで、事前了解というものにこぎつけたということでございます。
また、九州電力に対しては、安全管理が適正に果たされることがあくまでも前提ですということを申し上げました。そういうことで、この4点について、これらの事項の遵守をしっかりお願いしたということでございます。
若干重複する部分もございますが、安全性についての判断は、安全性についての論点8項目12の論点について、それぞれ一つの論点ずつ判断をしていきました。そして、国の安全審査における議論なんかを踏まえてした結果、国の安全審査の内容をベースにしたものに、説得力があり、納得するというふうなことが結論として得られました。
また、安全管理体制については、国による厳格な規制監督をしていただくこと。そして、九州電力自身による適正な安全管理をしていくこと、こうしたことを条件として、安全性は確保されると判断をした次第でございます。
また、立地町である玄海町については、2月20日に町長が事前了解の意向を表明されました。そして、県と同日の3月26日には、事前了解という意向を示しておられます。町長さんが事前了解の意向を表明されるについては、玄海町議会議員全員から成ります特別委員会において、玄海町長に対し、推進の意見書が出されたというふうなことも背景にございまして、いわば町当局、町議会一体となった形で事前了解ということが示されているものと理解をしております。
また、隣接地である唐津市については、2月20日に、これは玄海町長さんが事前了解の意向を表明されたその日でございますが、唐津市長が私のところに来られました。それについて、唐津市議会に設置されたプルサーマルにかかる特別委員会での議論を踏まえまして、安全運転管理への関与や地域振興への理解、配慮、そういったものについて、唐津市としての意向が示されました。それに対して私は、唐津市の意向の申し入れをきちんと受けとめて前向きに検討するという旨、回答をいたしました。市長さんからは、そういうことであれば、事前了解に関する県の判断は理解できるという御発言がありまして、そういったことによって、唐津市の理解は得られると判断をいたしました。
なお、事前了解をした昨日、3月26日、唐津市議会による7項目の県に対する要望を受けて、第1項目めの部分について、原子力発電所の安全確保に関する協定書に係る佐賀県と唐津市の確認書を交換させていただきました。これは、原子力発電所の正常時における唐津市に対する連絡や、市の職員の発電所立ち入りを内容とするものでございます。
なお、これに先立ちまして、唐津市長さんからは、今回の県の事前了解するという判断について、了解した旨の回答もいただいております。
次に、県議会での議論についてでございます。県議会においては、甲論乙駁(こうろんおつばく)、さまざまな議論がございましたが、プルサーマル計画について、慎重な推進を求める決議が可決されました。
決議の主な内容としては、これは決議に載っているいわば条件というふうに理解していただければと思います。県民の不安解消に努め、理解を図る。さらなる安全管理体制の強化を図る。過去に起きた不祥事と類似する危険な事態が発生した場合、県民の安全と安心を守る立場から当該炉を即時運転中止をすること。県民の管理監視体制として、情報の透明性の確保、情報公開システムの確立、唐津市から出されている申し入れ書を真摯に受けとめ、責任をもって実現を図ることなどを条件に慎重に推進されるよう、強く要望するという表現になっておりまして、私どもとしても、この県議会の決議を重く受けとめなければならないと考えているところでございます。
そして、時期的には最後になりましたが、私どもとしてはプルサーマル計画の安全性については、確保を図られるというふうに判断をいたしましたが、それとあわせて、地域住民の方々、そしてまた、県民の方々に安全だけではなく、安心していただくためにも、国の責任者によるそういった安全性の確約の発言というものが必要だと考えました。国会等終わったお忙しいさなかではございましたが、二階経済産業大臣に玄海町にお越しいただき、まずは玄海原子力発電所を御視察いただいた後、ちょうど1日前、この場で町長さん、議長さん初め、私どもからも県議会議長、そして私、また、文教厚生常任委員長、そうした方々の御参加を得て、そしてまたあわせて隣接地である唐津市長さんからも御参加を得て、大臣外を初めとする経済産業省幹部の方との階段を実現いたしました。
その中で、大臣からは今後事業者に対しては、燃料の設計、製造から運転に至るまでの活動を厳格に規制するということ、安全の確保に全力を尽くす、どうか安心してくださいという力強い言葉をいただきました。そもそもこういう大事な判断の節目の時期に国の責任者が直接現場に来て、視察をし、そして、現場を預かる町長さんや、私どもと率直な意見交換をするという機会は、これまで国のエネルギー政策の中に全くなかったことであります。地元からの強い意向もあり、また、県議会の協力も得て、この会談が初めて成立をいたしましたが、これは非常に大きなものがあったと思っております。私としても、この現場にいた人間として、大臣から直接このような発言を聞き、しっかりしたものを感じました。国にもしっかりしていただかなければなりませんし、もちろん電力事業者にもしっかりしていただかなくてはなりませんが、そうしたことの確認ができた意味は大きかったと考えております。
今後はなお一層県民の安心を確保して、さらにプルサーマルについて、また、原子力発電そのものについて理解を深めていくために、まずはわかりやすい広報を実施していくということを行う予定にしております。これは県だけではなく、国、電気事業者、その他電力関係者、そして、そういったさまざまな方々と一緒になって、新聞、ケーブルテレビ、ラジオ、広報誌、県民だより、ホームページ、さまざまな媒体を使って積極的に広報をしていく所存であります。
二階大臣からは、安全性の確保にあわせて立地地域、また、周辺地域の振興についてもこれまた力強いお言葉をいただいております。そういう地域の理解と支援なしには国のエネルギー政策は進まないということを、政治家としてのお言葉でしっかりと語っていただきました。私どもはこのことについても大変ありがたい言葉と受けとめをしているところでございまして、ぜひとも実現に向けて国としても努力をお願いしたいというふうに思いますし、そのように期待できると思っているところでございます。
以上、御説明をさせていただきました。
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