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経済産業大臣・佐賀県知事・玄海町長等会談(議事録3)

○二階経済産業大臣
 ありがとうございました。ただいままで地元の知事、議長及び町長、市長さんからそれぞれ重い責任を担っておられるお立場から町民の皆さんの立場、あるいは市民の皆さんの立場、県民の皆さんの立場に対して、大変含蓄に富んだ責任あるご発言をちょうだいして、緊張してお聞きしておりました。

 今日のご発言の趣旨を私ども経済産業省としては、全省挙げて受けとめて、ご発言に今後とも真剣に取り組んでまいりたいと思っております。

 まず、原子力の安全の確保の問題でありますが、申すまでもなく、このことが何よりも重要なことは、幾ら言葉を費やしても費やし切れないほど、このことに対する重大性は、私自身も承知をいたしております。

 原子力の推進を図る上において、安全の確保、地元のご理解、これが、もう何よりも大前提である。ちょうど私は、先ほどからお話を伺っておって、大変感慨深く思うのは、今、原口議長初め、後ろの列にも県議会の先生方もお見えをいただいておりますが、私が初めて地方で県会議員に当選したのは、昭和50年でございます。そのころから、関係の皆さん方が大変なご努力をいただいておられるんだということを今思い起こしておりますし、佐賀県には、多少ご縁があって、友人、知己も多いわけであります。したがって、個人的には私は佐賀県に対して大変な思いを抱いております。これは一方的でございますが、私がそう思っておるわけであります。したがって、今回、この重要な問題を引っ提げてご当地へお伺いするということには、私自身、むしろ、身が震えるような思いでこの地にお伺いをいたしております。

 今、ご発言をいただいたそれぞれの代表の皆さんとともに、ご一緒にこの問題に取り組んでいくことをまず冒頭お約束しておきたいと思います。

 事業者による保安の充実が重要である、これはもう申すまでもありません。先ほど来、この原子力発電所に参りまして、九州電力の社長、副社長以下、幹部の皆さんに対して、その面に対して国の重大な決意と、そして、この安全の問題に対して、九州電力が単なる九州電力のことだけではなくて、先ほどからご意見のありましたように、日本のエネルギー、日本の国民の安全性、そういうことにも九州電力は責任を担っておる、その一端を担っておる、その自覚で頑張っていただきたいということを申し上げてまいりましたが、一方、また今日参っております原子力安全・保安院長を中心とする、私ども国の検査体制、これは一層強化してまいりたいと思います。これはもう、幾ら強化しても強化し切れないといいますか、強化し過ぎるということはないわけであります。安全と引きかえに強化をするということは、当然のことでありますから、これはしっかり対処していきたいと思っております。

 安全の確保に万全を期すというのは、単なる言葉だけではなくて、我々は身をもってそのことに対応していきたいと思っておりますので、そのことはまず地元に対する、そして同時に国民の皆さんに対する説明責任を常に果たしていくことが大事だと思っております。

 先ほどこの九州電力のエネルギーパーク等の状況等も資料等でご説明をいただいてまいりましたが、私はもっともっとエネルギーパークを活用して、せっかく立派にここまで築き上げていただいた、これは九州電力だけではなくて、地元関係者の皆さんのお力のおかげだと思うんです。その結果を、下は小学校、中学校、高等学校の修学旅行から、あるいは観光旅行でご当地にお尋ねになる人たちにも、できるだけ時間を割いて現場を見ていただく、そしてそこでビデオ等を活用して安全性の確保に対してのご説明を申し上げる。その際、私ども原子力安全・保安院長等がみずから、毎日来てやるわけにもいきませんから、ビデオ等でご説明を申し上げる、私どもはその責任を担うことを国民の前に明らかにしたいと思います。

 この玄海3号機のプルサーマルの安全の確保は、今後、事業者に対しては燃料の設計、製造から運転に至るまでの活動を厳格に規制してまいりたいと思います。安全性が確保されるように真剣に取り組んでまいりたいと思っておりますので、どうかそれぞれの町民の皆さん、市民の皆さん、県民の皆さんに、責任者である知事、議長及び町長、議長、市長さんから、私どもがこの安全の確保に全力を尽くして努力します、よって、安全の確保はどうかご安心いただきたい、ということをぜひお伝えをいただきたいと思う次第であります。

 また、国の説明責任について一言申し上げておきたいと思いますが、プルサーマルを初めとする原子力発電の推進は、何よりも先ほどから再々申し上げてまいりましたように、地元のご理解とご協力が不可欠であります。このことに関して、今日まで幾多の場面でご苦労があったと思います。それを乗り越えて、今日まで無事に営業運転を続けてこられたということは、本当に皆さん、関係の皆さんのお力のおかげだと思います。これに対して、経済産業省としても、これまでも国主催のシンポジウム等を開かせていただきましたが、地元の皆さんのご理解を一層進めていく上において、定期的に、あるいはまた、皆さんのご要望にこたえてこういう場面はしばしば開かせていただきたい。そしてお互いに安全をみんなで築き上げていくということに努力をし合ってまいりたいと思っております。県議会のご決議もまことにそのとおりだと思っておりますから、県議会のこの決意、プルサーマル計画の中止も含め、厳しい態度で臨まざるを得ないということを書かれておりますが、私はこのとおりだと思っております。

 そして、そうしたことの説明は、できるだけ小学生にも中学生にも高校のそういう生徒の皆さんにも理解していただけるような丁寧なものでなくてはならないと思っております。

 ただいま、このことに対して意見を外から述べておられたのを窓越しに伺っておりましたが、そういうご意見に対しても、我々はやはり毅然としてこの国のエネルギー政策の重要性と同時に、安全の確保についてこれだけの対策を私たちはやらせていただきますということを謙虚にお伝えするということが大事だと思っております。

 地域振興の支援に関して一言申し上げておきたいと思います。

 プルサーマルを全国に先駆けて、先行的に受け入れていただく、この佐賀県の地方振興について、国が最大限の支援をするというのは当たり前のことであって、これは私は東京へ帰りまして、総理及び閣僚の皆さんにもご協力をお願いして、皆さんのこの苦渋の選択の上にご決断をいただいたことに対して、我々は真摯におこたえをしたい。先ほど来、原口県議会議長のお話にもありましたが、我が国の原子力エネルギーは、ご承知のとおり、エネルギー全体はみずからが確保できるのは、残念ながら4%にすぎないという先進国で最低の水準にあります。しかし、石油が今日あり余るほどわき出てくるような国々の指導者の皆さんにも私はしばしばお目にかかったことがありますが、そういう国の人たちも、やがてこの石油が枯渇する時代が来る、そのときどうするかということを私は国民に訴えて、理解をいただいて、この先どうするか、我々はどうして生きていく、それは日本を学ぶことだ、日本はあのようなエネルギーの、みずからの国でわき出てくるような、そういう石油の井戸もほとんどないようなところで、経済大国として進んできている、その原因は那辺にあるかということを私たちは真剣に学ばせていただきたい。ある国では、日本人の手によって、日本語で日本の教育をこの国民に施したいと自分は思っているので協力願えないかと言われている中東の有力な国もあります。我々はその話を、その国の人たちの考えを裏返したときに、我々はこれでいいのかという思いを私は政治家の一人として常に思っておるところでありますが、それだけに皆さんがここで先端を切ってご協力をいただくということに関しまして、我が国の原子力政策に対し特別に寄与していただくわけでありますから、交付金を新たに創設し、可能な限り支援を行ってまいりたいと思っております。

 国会でもこのことは取り上げられておりますが、私はこれは当然のことだと思っております。

 次に、避難道路について町長さんからお話がありました。避難道路等については、災害対策基本法に基づく地方公共団体の地域防災計画等においてその整備、活用の方針を適切に位置づけをした上で、国を含む関係者が協力して整備を推進すべきものだと考えております。

 これは古川知事に特にお願いをして、そうした問題に対して県として地元とご一緒に青写真を描いていただいて、我々にもご相談をいただければ、私自身も多少地震対策関係の議員立法もやったことがありますし、よく避難路の問題は、各地を回ってお話を伺うことがしばしばあります。そして、例えば漁業関係の場合でも船をどう動かすかというようなことがあっても、船を避難させた後、みずからが避難しなければ、台風とか、あるいは地震とか、津波とかということに対応できないということならば、避難路がいかに大事かということをいつも各地でご意見を伺っておりますので、これは先ほど申し上げましたが、知事におかれて避難道路、避難施設についていろんなプランを考えていただきたい。経済産業省としては、その計画の実現に引き続き、先ほど申し上げたような関係機関に配慮をお願いしてまいりたいと思っております。

 また、減価償却制度の改善につきましても言及がございました。

 減価償却資産の耐用年数等につきましては、今後の減価償却制度の全般的な見直しが当然あるわけでありますが、その中でもこのことに対して経済産業省としては、特に留意をして主張してまいりたいと思っております。

 他方、この減価償却が進むことによって、固定資産税収が減少していくということは、よく各地でお話を伺いますが、交付金の活用によって積極的な支援を行ってまいりたい、このように考えておる次第であります。

 また、研究施設の誘致ということに対してお話がありました。私はこのことに対して言及をいただいたということを大変心強く思います。

 原子力発電所と地域社会の共生ということを考える場合に、研究施設や企業の立地によって、地域の活性化を進めることが重要であります。そのため、まず地域が一体となって具体的な計画をおつくりいただく、幸いにして、私自身も、例えば、お話にありましたがん対策等については、今皆さんがすぐお考えになるのは、これは厚生労働省だろうということになります。あるいは文部科学省、これも重要な役所でありますが、このがん対策の機械器具等については、これは経済産業省の所管であります。したがいまして、ちょうど東京に帰ったころに川崎、小坂両大臣と私が三者でこれからのがん対策についての積極的な協議を行ってまいりたいと思っております。

 その際、どういうふうな施設をつくっていくかというようなことになった場合に、当然このようなご理解の深い、ご熱意のある地域にご相談申し上げることは当然でありますが、まだまだ今のところはそこまで話は進んでおりません。しかし、町長さんももう既にご理解があると思いますが、私は医療問題を考える場合に、遠隔医療ということで、東京なら東京の中央センター、がんセンターならがんセンターからITを活用して現場に出先をつくって、そことITで結ぶことによって、いろんな対応ができるということになってまいりましたが、私はかねて北海道開発庁長官のときに、北海道開発庁というのは、そういう仕事をするところではないかもしれませんが、あの遠い北海道の各地で、そういった失礼ですが辺ぴな地域におられる人たちがみんな札幌へ出てくるというのは、これは容易なことではない、口で言うのは簡単ですが、なかなか容易でない。そういう場合に、遠隔医療ということに関して自分は考えを持っておるといってお越しになったドクターがおります。私はあなたは立派なことを考えてくれている、これをやろうということで、北海道開発庁の予算で遠隔医療の予算を私はつけました。文句言われたらちゃんとどこの場へ出ていってでも釈明できると。北海道開発庁は北海道の住民のためにあるわけですから、その住民の希望することは他の省庁がやれるならおやりいただいたらいいが、今日までそれがどこへ持っていっても門前払いだったと言われるから、それは一つやろうということで、それを今度は国の政策の中にきちっと明記しました。そこと玄海の町長さんがおっしゃっていることなどとどう結ぶことができるかなど、私も考えてみたいと思いますし、この資源エネルギー庁長官にも働いてもらいたいと思っております。

 そのほか、幾つかおっしゃって、例示していただいておりますが、それに対して誠意を持って対応したいと思います。

 これらの問題につきまして、企業や研究施設の誘致は、各種の交付金や補助金を活用することによって、また、知事のお力、県議会議長等のお力をかりなくてはなりませんが、一緒になってやれるものから順番にやっていく、そして、それが経済産業省の誠意というものだなと受けとめていただけるような精いっぱいの努力をしてみたいと思います。

 いずれにしましても、限られた時間でございますので、言葉が足りませんが、私の気持ちは若いときから政治に携わってまいりまして、私は信念として政治家はうそをついちゃならんと、これは一番大事なイロハのイだと思います。こうしてお伺いして、皆さんの真剣なご意見をちょうだいした以上、経済産業省が省を挙げて取り組んでまいりますことをここに重ねてお誓いして、私からの回答にさせていただきます。ありがとうございました。


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