経済産業大臣・佐賀県知事・玄海町長等会談(議事録4)
○古川佐賀県知事
時間がやや超過をしているところではございますが、せっかくの機会でございますので、出席者の方からこの際何かあればご発言をいただきたいと思いますが。
○岩下玄海町議会議長
それでは、一言発言させていただきます。
玄海町議会でございますが、玄海町議会では、玄海原発の安全確保を大前提として、必要性、地域振興等について以前より議論をしてまいりました。ただいま大臣から直接安全性は最重要である、これは万全を期して大臣自身が約束をする、並びに地域振興についても力強い言葉をいただきまして、大変ありがとうございます。
必要性について、私ども議会で資源の少ない我が国では、エネルギー確保は日本の平和、繁栄のためには欠くべからざることであるということで、核燃料サイクルは推進すべきということで、全会一致で議会の可決をしたところであります。
今後とも国がなお一層前面に出られて、安全、安心を確保された上で核燃料サイクルの推進をされることを要望いたします。よろしくお願いします。
○古川佐賀県知事
ほかにございませんか。
○原口佐賀県議会議長
知事に対して厳しい決議をしております。決議書をお渡ししますので、参考にしてください。
なお、この決議書の中には、唐津市のいろんな不安の状況等も入っております。10キロ圏内ということですのでね。
○二階経済産業大臣
唐津市も今度合併されたことによって、今市長のご発言にありましたようなことが具体的に起こってきておるわけですから、行政のルールとしては隣接地ということですが、本当に大事な地域でございますので、一層唐津市においてもご協力を得たいと思いますが、ご協力をお願いするだけではなくて、我々も唐津市のいろんなご意見に対して十分こたえていきたいと思っておりますので、県におきましてもぜひご配慮をお願いしたいと思います。
○古川佐賀県知事
本日は、原子力安全・保安院から広瀬院長にもお越しいただいておりますので、私の方から……。
○二階経済産業大臣
それで、このお二人からも一言。
○古川佐賀県知事
特に広瀬委員長には、先日、金沢地裁で耐震設計に問題があるということを理由にして、北陸電力のことについて運転差し止めの判決が出ております。一方で、識者のご意見を伺っておりましたら、昨年の11月には東京高裁で逆の判決が出ているという話もあります。この機会でございますので、その辺について明確にお話しいただければと思います。
○広瀬原子力安全・保安院長
原子力安全・保安院長の広瀬でございます。今の点について説明をさせていただきます。
我が国の原子力発電所の耐震設計につきましては、原子力安全委員会が定めた耐震指針に基づきまして、想定すべき最大の地震動に対しても安全性が確保されることを確認しております。
知事ご指摘のように、3月24日に金沢地方裁判所で志賀原子力発電所2号機の運転差し止め訴訟におきまして、被告の北陸電力側の敗訴の判決が言い渡されました。
判決の主な理由といたしまして、志賀原子力発電所2号機の耐震設計におきまして、最新の知見、例えば、直下地震、マグニチュード6.5の設定、地震調査研究推進本部による周辺断層の評価、地震動想定方法であります大崎の手法の妥当性などが考慮されていないことが上げられております。
しかしながら、私どもは、従前から原子力発電所の耐震安全性を含む安全性の確保に当たっては、常に最新の知見を踏まえて安全性を確認することが重要であると考えて取り組んできております。これまで安全審査に当たりましては、耐震指針への適合性は当然のことでございますが、最新の知見を踏まえて安全審査を行っておりまして、運転開始後も適宜その時点で得られた最新の知見を踏まえた安全確認を行っているところでございます。
また、原子力安全委員会が現在耐震指針の見直しを行っておりますが、これも最近の地震学の成果などを踏まえたものでございまして、耐震安全性の一層の向上を目指したものと理解をいたしております。現在の原子力発電所の耐震安全性が損なわれているとは考えておりません。
さらに、玄海原子力発電所の耐震安全性について、具体的に申し上げさせていただきます。
想定すべき、最大の地震動を直下地震マグニチュード6.5といたしております。これは周辺30キロメートルの範囲をボーリングなどにより詳細な地質調査を行った結果、発電所周辺の活断層を評価しても、直下地震マグニチュード6.5を超える地震動に至るような大きな活断層はなかったという結果になっております。このことは、地震学などの専門家の意見を聞き、安全審査において十分に確認をいたしております。
また、昨年の3月に発生をいたしましたマグニチュード7.0の福岡県西方沖地震につきましては、これを踏まえた玄海原子力発電所の耐震安全性の確認を行っております。発電所敷地で観測された実際の地震の応答の様子、応答スペクトルと言っておりますが、これと安全審査のときの大崎の手法による応答の様子、応答スペクトルが整合していることなどを確認いたしております。
このように、玄海原子力発電所の耐震安全性につきましては、最新の知見を踏まえた検討を行って確認をいたしております。
なお、古川知事のお触れになられました地震調査研究推進本部の活断層調査について、1点つけ加えさせていただきたいと思います。
昨年11月に国が被告となっている柏崎刈羽原子力発電所1号機の東京高裁の判決が出て、国が勝訴をいたしました。その訴訟でも、耐震安全性が取り上げられております。
判決内容では、安全審査における活断層評価は、地震調査研究推進本部の評価と比べたとき、安全審査の評価の方が活断層の詳細な検討を行っているものであり、より詳細なデータと言えるとされており、安全審査における評価の妥当性が認められております。
以上のように、玄海原子力発電所につきましては、耐震安全性を含めまして、安全性に問題はないと考えております。経済産業省といたしましては、今後とも厳格な安全規制を行うことにより、地元の方々を初め、国民の皆様の信頼を得られるよう努めてまいります。
○二階経済産業大臣
こういう場合、あれは北陸電力のことだということにしてしまわないで、これはまさに、他山の石として、九州電力としてはどうするか、あるいは東京電力としてはどうするかということを直ちに再点検をして対応するということが大事だと思っておりますので、ただいまの広瀬保安院長に対して、私からそうした対応をしっかりやるように既に指示をしておるところであります。
私も先ほど、玄海の発電所におきまして、この問題を関係者にお話しし、意見を伺ってまいりましたが、いずれにしましても、この玄海発電所につきましては、我が国としての地震対策に対する具体的な、最も新しい知見を踏まえて、耐震安全性を今、この保安院長から申し上げたとおり、しっかりと確認をしておりますから、ご安心をいただきたいと思います。
そして、万一地震が発生した場合に、直ちに原子力は操業を自動的に停止できるようになっておるわけでありますから、二重に三重に安全性にはしっかり対応する。
行政的には、私は経済産業省、この中に耐震安全審査室というのを4月の初めに発足させる準備を今いたしております。そして、この地震ということに関しては、国民の皆さんは非常に神経質といいますか、みんながすぐわかることですからね、このことに関する対応、それは心配ありませんよと、こんなに言っているだけではなくて、きちっとした二重、三重の対応、こうしたことが発生したときには、やっぱり先ほど申し上げましたような、まさに他山の石として、みずからがどうであるかということを考えてみる必要がありますから、これは経済産業省としてはしっかり取り組んで、今、知事からのご質問のありました点はしっかり踏まえてまいりたいと思います。
そこで、地域振興の問題等も踏まえまして、当面の責任者であります資源エネルギー庁長官も見えておりますから、一言発言をさせてください。
○小平資源エネルギー庁長官
資源エネルギー庁長官の小平でございます。
今、大変石油価格が上がっておりますけれども、総体的に昔の石油危機のころを思い出しますと、比較的落ち着いておられますのも、佐賀県を初めといたします、これまで原子力の立地、運転に大変なご理解とご協力をいただいてまいりました結果、原子力が順調に稼働しておる、これが一番大きな理由であるというふうに思っております。
これから、ますます世界のエネルギー情勢は厳しくなります中で、国といたしましては、核燃料サイクルを含みます原子力発電、これを基幹電源といたしまして、今後一層推進をしていきたいというふうに思っておりますが、その上では、ご地元のご理解とご協力がまず第一でございます。そのために私どもは、この原子力発電所と地域の共生ということで、これまでもそれなりの努力をしてまいりましたけれども、今後一層、今日ご指摘いただきましたさまざまな点も踏まえまして、大臣からもお話がございましたように、よくご相談をさせていただきながら、ともにこの佐賀県の原子力をめぐります地域の振興に一生懸命努力をしていきたいというふうに思っておりますので、引き続きどうぞよろしくお願いを申し上げます。
今日はどうもありがとうございました。
○古川佐賀知事
それでは、もうお時間が参ったようでございますので、この場を締めくくるに当たりまして、最後に改めて立ってごあいさつをさせていただきたいと思います。
この間、いろんなお話をお伺いしておりまして、大臣の並々ならぬご決意、そしてまた、それを支える皆様方の安全確保、そして、地域振興に対する決意、判断、そういったものも伝わってまいりました。
大臣の方からは、安全確保に全力を尽くして努力するので、どうか皆さんに安心してほしいと伝えてほしい、こういう言葉をいただき、大変力強く思っているところでございます。
こうした場にお越しいただいたことに対し、心から感謝申し上げますとともに、引き続き、安全確保と地域振興に対して、お言葉どおり邁進していただくことを心からお願い申し上げて、この場を終了させていただきます。
本日は、お越しいただいて、本当にありがとうございました。
○二階経済産業大臣
皆様どうもお休みにもかかわりませず、本当にありがとうございました。また、後ろの席の先生方にもご発言をいただきたいと思ったのですが、また、いずれ機会を改めてお話ちょうだいしたいと思います。
本日は本当にありがとうございました。
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